小顔矯正(顔矯正)は小顔になる効果があるのか？
皆様は以前
「某美容整体院が消費者庁から指導を受けた」
というニュースが大々的に
- テレビ
- 新聞
で報道されたのはご存知でしょうか？
消費者庁に某美容整体院が指導されれた内容とは
その内容は
某美容整体院がHPで
「治療で
あたま（頭蓋骨）の縫合が詰まる事により
各パーツ
- ほお骨（頬骨）の位置
- 目の位置
- 鼻の位置
- 眉毛の位置
- 口の位置
が矯正され
治療後すぐに小顔になる」
※下の図の赤丸が
あたま（頭蓋骨）の縫合です
さらに
「矯正治療後の効果（小顔）が継続する」
という表記を行っていた事です。
某美容整体院が
HPに表記しているような矯正治療で
「顔が小顔になる」という明確な根拠を
消費者庁に対して
示す事が出来ればよかったのですが
残念ながら…
消費者庁に対して某美容整体院は
「顔が小顔になる」という明確な根拠を
示す事ができませんでした
某美容整体院以外にも
小顔になる効果を標ぼうする
全国の美容サロン９業者に対して
景品表示法に基づく措置命令がありました。
措置命令の内容
「対象役務について
下記のとおり記載することにより
あたかも
対象役務の提供を受けることで
頭蓋骨の歪みやずれが矯正されることにより
直ちに小顔になり、かつ
それが持続するかのように示す表示」
- １回の施術で-1.5㎝縮小
- １回の施術で顔の横幅を数センチ縮める
- １回の施術で顔の横幅が数センチ縮まる
- 瞬間小顔コース
- 骨格から小顔を造る
- 骨格自体が整うことによりお顔が小さくなります
- 矯正後も、どんどん引き締まってきます
- 顔の長さを短くする
- 頬骨を引き締め、お顔が細くなりました
- エラを内へ整える
- アゴの骨の角度が変わった
- 突き出ていた下顎骨を抑え、小顔になりました
- 顔の骨格のゆがみを取り除き、内側へ整えます
- 形状記憶する小顔矯正
- １回の施術後、アフターケア2～3回で小顔が固定する
あえて言わせて頂ければ
しっかりとした医学・医療知識をもっていれば
小顔矯正（顔矯正）の治療を受けてすぐに
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
が鏡を見て分かる程の変化や
手で触って分かる程の変化は
絶対起こりません
手術などで骨を削ったりしない限り
瞬時に骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
は変わらないのです
ここで反論があると思います
反論①小顔矯正（顔矯正）の比較写真
雑誌やホームページなどで良くある
小顔矯正（顔矯正）の前と後の比較写真です。
小顔矯正（顔矯正）を受けた後の写真を見ると
顔の骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
が変わっている様に見えます
しかし
雑誌やホームページに載せている
小顔矯正（顔矯正）の前と後の比較写真
一度よく見てください
- 人物と背景の位置関係（写真の撮り方）は同じですか？
- 人物と背景の配色（明るさ）は同じですか？
- 人物の服は同じですか？
- あごの位置は同じですか？
- 肩の位置は同じですか？
- 首の位置は同じですか？
- 髪形は同じですか？
- メイク方法は同じですか？
必ずと言って良いほど
小顔矯正（顔矯正）を受けた後の写真は
- 写真の倍率が違う
- 撮影場所が違う
- 撮影場所が同じでも背景の大きさが違う
- 照明（ライトアップ）が違う
- メイク方法が違う
- あごの引き具合が違う（少し引いている）
- 口角を上げている
- 首や肩の位置が違う
- 髪をこめかみを覆うように、サイドに下ろす（アイドルでよく見られます）
など
同じ条件・状態・状況のもとで撮られていません
小顔矯正（顔矯正）前後の比較写真を
雑誌やホームページなどに載せるのであれば
同じ条件・状態・状況のもとで撮らなければ
「いったい何を基準にして」
小顔矯正（顔矯正）の効果を
比較・検証・判断する事が出来るのでしょうか？
※酷い治療院や美容サロンの場合
画像ソフトで編集した写真を
治療前後の比較写真に使っています
さらに
あたま（頭蓋骨）の構造を見ていくと
小顔矯正（顔矯正）の治療を受けてすぐに
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
を皆様が見て分かるほど
比較写真で劇的に変える事は
手術以外では不可能な理由が分かります。
あたま（頭蓋骨）は
- 脳頭蓋
- 顔面頭蓋
に分類され
- 前から見ると
- 後ろから見ると
- 横から見ると
22個の骨が
パズルのように組み合わさっています
パズルのように組み合わさっている
頭蓋骨の各骨のつなぎ目は
専門用語で「縫合」と言います
あたま（頭蓋骨）の各骨のつなぎ目は
背骨や手足の関節と同じ構造をしています
日々の悪い姿勢や動作で
背骨や手足の関節が歪むのと同じで
あたま（頭蓋骨）の各骨のつなぎ目も
日々の悪い姿勢や動作で歪みが生じます。
※あたま（頭蓋骨）の各骨のつなぎ目
いわゆる
あたま（頭蓋骨）の縫合の歪みが
「顔の歪みやズレ」を引きおこします
あたま（頭蓋骨）の縫合を歪める
日々の悪い姿勢や動作は
- 頬杖をついてテレビを見る
- 片側の歯で物を噛む癖がある
- 食いしばりや歯の噛みしめ
- うつ伏せで寝る癖がある
- いつも口呼吸をしている
- いつも同じ方向に首を傾けてスマホや携帯をみている
などが
例として挙げられます
ちなみに
背骨や手足の関節を歪める
日々の悪い姿勢や動作は
- 片足に重心を乗せて立つ
- 脚を組んで座る
- 横座り（お姉さん座りや女の子座り）
- 同じ側で横に寝る
などが
例として挙げられます
確かに上述で
背骨や手足の関節と同様に
「あたま（頭蓋骨）の縫合は歪む」と
書きはしましたが…
ちょっと注意して下さい
あたま（頭蓋骨）は脳を守る役目があるので
あたま（頭蓋骨）の縫合の歪みは
背骨や手足の関節のような
目に見えて分かる程度の歪みではありません。
あたま（頭蓋骨）の縫合は
動いても0.3～3㎜以内です
ですので
小顔矯正（顔矯正）で良くある手技の1つ
あたま（頭蓋骨）を両側から挟んで
内側に力を込めて押し込んでみても
顔の横幅や縦幅の実寸（骨の形）が
小顔矯正（顔矯正）の治療を受けてすぐに
肉眼で確認できる程
- 縮んだり
- 小さくなったり
することは絶対にあり得ません
ノギスや定規で測った顔の横幅が
小顔矯正（顔矯正）の前と後で
目に見えて分かるぐらい
何㎝も変化して小さくなるのは
顔の横幅の測る位置が
小顔矯正（顔矯正）の前と後で
異なっているからです
※下の2つの図は
同じ大きさにしています
本当に
「顔の横幅の測る位置が
小顔矯正（顔矯正）の前と後で
異なっているかのか？」
気になる方は
治療院や美容サロンが
ネットや雑誌にアップしている
小顔矯正（顔矯正）の施術前後の画像を
一度自分でしっかりと
チェックしてみましょう
一時期流行った石膏マスクも
小顔矯正（顔矯正）の前と後で
目に見えて分かるぐらい
石膏マスクが小さくなる理由は
理由1）写真のとり方
小さく見えるように
マスクの置き場所に工夫している
理由2）分量のさじ加減
初回に石膏の塗る面積を広く
なおかつ分厚く塗って作り
最後の回で石膏の塗る面積を狭く
なおかつ薄く塗って作る。
初回で作る石膏パックの方が
最後の回で作る石膏パックより
制作時間が長い場合や
石膏パックを2つ並べて側面から見ると
あまりにも大きさや厚みが違う場合は
もしかしたら要注意なのかもしれません
※同じマネキン人形の顔で
石膏パックの練習をしているのに
作り手によって石膏パックの大きさが
バラバラになってしまうのは
エステの研修ではよくある事です。
要は、石膏パックを作る人の
「さじ加減」で石膏パックの大きさは
どうにでもなると言うことです。
そもそも…
小顔矯正（顔矯正）のアフター写真は
どのタイミングで撮られた物なのでしょうか？
- 当日？
- 何日後？
- 何ヶ月後？
- 何年後？
美容クリニックの一般常識です
顔に対してグイグイ押したり引っ張るような
あまりに強い力の小顔矯正や顔矯正は
顔の皮膚を構成している
真皮のコラーゲン層を痛めてしまいます。
顔の真皮のコラーゲン層を痛めると
「顔のたるみやシワ」の原因になります
某有名美容クリニックのドクターは
「強圧の小顔矯正を頻繁にやってる人ほど
顔のたるみやシワがひどい」
と豪語されています。
さらに
某有名モデルさんが
雑誌のインタビューで
「顔の皮膚がたるむから
顔に対する強い圧の施術は
絶対に受けない」
と語られています。
一説として
痛めた真皮の再生には
4年の歳月がかかるとも…
反論②実際に小顔矯正（顔矯正）を受けてすぐに顔が変化した（小顔になった）
小顔矯正（顔矯正）を受けた後
すぐに出る顔の変化（小顔効果）は
顔に溜まっていたむくみや余分な水分が
小顔矯正（顔矯正）の施術で解消されて
顔が一時的にスッキリする事で
小顔矯正（顔矯正）を受ける前よりかは
顔が一時的に
「小顔に見えているだけ」で
決して
今現在の自分の顔の骨格（大きさ）が
小顔矯正（顔矯正）を受けた後
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
がすぐに変化して
小さくなったわけではございません
下の図の赤線で囲んだ部分
顔の骨格（頭蓋骨）の形が
小顔矯正（顔矯正）の施術後に
目に見えてすぐに変わるような
ヤワな構造をしていますか？
例外は新生児です
お母さんのお腹の中から外に出るとき
新生児は狭い産道を通過します
少しでも狭い産道を通過しやすいように
新生児には下の図の丸い部分
- 大泉門
- 小泉門
に柔軟性があります
この隙間部分の柔軟性で
隣り合う骨と骨を重ね
あたま（頭蓋骨）の形を小さくして
お母さんの狭い産道から
外に出る事が可能になります
しかし残念ながら
あたま（頭蓋骨）の形を変える
- 大泉門
- 小泉門
の柔軟性は
1歳6か月～2歳までには消失します
最後に
同じことの繰り返しで申し訳ありませんが
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
をすぐに変える事が出来るのは
手術で骨を削ったりしない限り不可能です
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
を治療を受けてすぐに変化させる
奇跡の小顔矯正（顔矯正）が可能な
治療院や美容サロンは
日本だけでなく
世界中どこを探しても存在しておりません。
今の処…
しかし、すぐの変化ではありませんが
人間の身体は何兆個もの細胞で作られています
髪の毛や爪が伸びたり
顔や身体の肌が生まれ変わるのは
古い細胞が新しい細胞へと
常に作り変えられているからで
細胞は一度作られたら
死ぬまで一生そのままの状態ではありません
顔や身体を構成している骨も
細胞が多数集まって作られているので
肉眼的には見えないのですが
骨の古い細胞が骨の新しい細胞へと
顕微鏡レベルでは常に作り変えられています。
この古い細胞が新しい細胞に作り変えられ現象を
- 皮膚では「ターンオーバー」
- 骨では「リモデリング」
と言います
現在、人間の細胞数は論争中で
以前の医学や生物学の教科書では
身体の細胞数は「約60兆個」と
記載されていましたが
最近（2013年）の研究では
身体の細胞数が「約37兆2000億個」と
発表されました。
いずれ正確な答えが出るとは思いますが
「ものすごい数の細胞」で
人間の身体は構成されています
「骨は3ヶ月～1年で新しい骨に入れ替わる」
と言われているので
小顔矯正（顔矯正）を受けてから
自分自身が本来持っている
「理想的な顔立ち」に変化すのは
小顔矯正（顔矯正）後すぐではなく
一般的に
「3ヶ月～1年」の期間が
最低限必要と考えられています
※古い細胞が新しい細胞に作り変えられ周期
- 肌の細胞がきれいに再生する（約28日）
- 骨折が治る（約2～3ヶ月）
- 髪の毛が抜けてまた生えてくる（約6～7年）
特に変わったことはしていないのに
昔と比べて
顔や身体が変化してきている人は
普段何気なくしている生活習慣を
一度見直す必要があります
- 左右どちらかに重心をかけて立つ
- いつも同じ側でカバンを持つ
- 横座り（お姉さん座りや女の子座り）
- 椅子に座ると脚を組む
- 食事の際に片方でばかりで物を噛む
- 食いしばりや歯を噛みしめる
などの日々の悪い生活習慣で
顔や身体の片側だけに
負担や負荷を掛か続けていると
顔の骨や身体の骨が
正しい方向に「リモデリング」せず
昔と比べて
顔の骨格や身体の骨格が変化して
顔の歪みや身体の歪みの
1つの原因となってしまいます
厳しい言い方ではございますが
今までの生活習慣の結果（集大成）が
今現在の自分の顔や身体です
今現在の自分の顔や身体が嫌であれば
今までの生活習慣の見直しが必須です
あくまでも
整体院や治療院で受ける
小顔矯正（顔矯正）や骨盤矯正は
自分自身が本来持っている
「最高の顔立ち」や
「理想の姿勢」に
少しでも早くなれる様にお手伝いをする
1つのツールでしかございません
治療する時間はたかだか1、2時間です。
1日24時間から治療時間を差し引けば
単純に残り22時間あります。
小顔矯正（顔矯正）や骨盤矯正を
整体院や治療院で1、2時間受けただけで
1日の残り22時間を
今までと同じ生活習慣を続ける事で
今現在の自分の顔や身体が
果たして変化するでしょうか？
ましてや
治療を受けた日以外の
・1週間
・1か月
を今までと同じ生活習慣で
長年の癖の集大成である
今現在の自分の顔や身体が
変化するのでしょうか？
本当にこれが最後です
小顔矯正（顔矯正）は
治療を受けて瞬時に
骨の形そのものの
- 長さ
- 大きさ
を変化させて
自分自身が本来持っている
顔の長さを短くしたり
顔の大きさを小さくする
魔法の治療法ではございません
